汚らしさと激しいかゆみが特徴の「水虫」。
水虫にたいして、なんとなく不潔なイメージを持つ男性もいるでしょう。
今回は、水虫によって生じる具体的なリスクやデメリットをはじめ、水虫が感染する原因や水虫の予防&対策のポイント、さらには水虫を治す方法もあわせて紹介していきます。
水虫とは?
水虫は「白癬菌(はくせんきん)」というカビの一種による感染症です。
水虫は、股間や頭皮・手など全身のあらゆるところに発症しますが、特に多いのは足でしょう。角質をエサにするため、角質が厚い足の裏に発生しやすいのです。
特に蒸れた靴下の中は、湿度が高く菌にとって絶好の過ごしやすい環境と言えるでしょう。
また水虫は、水虫に感染した人のはがれ落ちた皮膚を素足で踏むなど、意図せず接触してしまった際にも感染する恐ろしい病気。例えば「銭湯」や「プール」など、不特定多数の人が素足で入り乱れる場所は、水虫に感染しやすいスポットと言えます。
水虫の3大デメリットとは?
ここからは、水虫を発症することのリスク、具体的にどんなデメリットが生じるのかを見ていきましょう。
(1)かゆみで生活や仕事に支障をきたす…
水虫になると、強いかゆみに襲われる場合があります。あまりのかゆさに仕事や日常生活に支障をきたすことも少なくありません。
例えば、大勢の人がいる前で強烈なかゆみが現れても、靴を脱げないため足の裏をかこうにも触ることすら出来ず、かなりのストレスを溜めるはめになるでしょう。
(2)周囲にうつす怖さからストレスが溜まる…
水虫は感染しやすい病気のため、例えば水虫になったところの角質を経由し、他人にうつす恐れがあります。
例えば、お風呂場の足ふきマットやトイレのスリッパなど、人と共有するものは基本NG。人にうつさないよう気を遣うシーンが増え、そのうち出かけることさえ憂鬱に感じるかもしれません。
(3)不潔なイメージから人に避けられる…
あなた自身が水虫に対して不潔なイメージを持つことと同じように、水虫と聞いて不快な気持ちになる人も少なくありません。
また、近づくだけで水虫にうつるといったデマの間違った知識によって、人に避けられるリスクも考えられるでしょう。
水虫の原因とは?
ここからは、水虫が発生する原因、また水虫に感染しやすい危険なことについて見ていきましょう。
(1)他人との共有物
まずは、温泉やプールといった不特定多数の人が利用する足ふきマットなどを介して水虫に感染する場合があります。
水虫の症状には個人差があり、中には気づけないケースもありますので、無意識のうちに人からうつされ、また人にうつすことも少なくありません。
(2)靴を履きっぱなしで過ごす
靴を長時間はき続けていると、靴の中が温まってきて、足に汗をかくようになります。そして足全体が汗ばむことで、靴の中はムレムレの状態に…。
白癬菌(はくせんきん)は、高温多湿の環境で繁殖しやすいという特徴がありますので、通気性の悪い革靴をはくことが多い人、また外仕事で汗をかきやすい人たちは、足が蒸れやすいことから水虫にかかるリスクが高いと言えるでしょう。
(3)足を清潔に保てていない
外出先から帰宅して、足を洗わずに不衛生なまま寝たり、お風呂に入っても十分に洗わなかったりすると、白癬菌(はくせんきん)が増える恐れがあります。
特に汗をかいた日は、靴下を脱いだ素足は想像以上に汚れているもの。
ジメジメした梅雨や夏場の帰宅後は、玄関からそのままお風呂場に直行し軽く足を洗うようにすると良いでしょう。
(4)激しいスポーツをしている
フットサルやバスケなど激しいスポーツをしている人は、汗の影響でただでさえ靴の中が蒸れやすく、頻繁にスポーツを行う人は蒸れる頻度も多いため、それだけ水虫になりやすいと言えるでしょう。
休憩の度に靴を抜いで足を開放し乾かすなど、対策することが必要です。
水虫に親の遺伝は関係する?
水虫は、親の遺伝と直接的な関係はありません。つまり、父親が水虫持ちだからといって子どものあなたも水虫になるとは限らないのです。
ただし、例えば親譲りで足の指が太い人の場合は、常に足の指同士が密接していることから通気性が悪く、水虫になりやすいとされているため、そのような意味では遺伝が全く関係ないとは言えません。
水虫の予防&対策方法4つ
水虫の原因に続いて、ここからは水虫の予防・対策方法について詳しく見ていきましょう。
(1)足をよく洗って乾燥させる
まずは自宅に帰宅後は、足を十分に洗ってよく乾燥させることを習慣化しましょう。
特に運動や営業の外回りなどで靴の中が蒸れやすい人の場合は、できるだけ早急に洗うことをおすすめします。
また、汗をかいたり長時間はいたりしたシューズは、風通しのいい場所に干して乾燥させるようにしましょう。
(2)自宅では靴下をはかない
足が蒸れないように、自宅で過ごすときはできるだけ靴下をはかないようにしましょう。
特にジメジメした夏の日や梅雨の湿度が高い時期は、可能な限り家の中は素足で過ごすことが大切です。
ただし、冬は乾燥しているため靴下をはいても特に問題はありません。
(3)お風呂のマットを共用しない
家族と一緒に住んでいる人、また恋人と同棲していたりする人の場合は、水虫をうつしたりうつされたりしないように、お風呂のマットは共用しないことが大切です。
ただし、共同で住む人の中に水虫の人がいない場合は、そこまで敏感になる必要はありません。
銭湯のような不特定多数が使用するマットには、くれぐれも気をつけてください。
(4)5本指の靴下に変える
仕事柄どうしても長時間の革靴が避けられないという人は、5本の足指が密接した通常タイプの靴下から、5本の指がそれぞれ独立したソックスに変えることをおすすめします。
5本指の靴下をはくことで、足の指同士の接触を防ぎムレにくくする効果が期待できるでしょう。
水虫を治す方法
水虫は、諦めなければ十分に治すことが可能な皮膚病です。ここからは、水虫の症状を緩和させたり解消させたりする具体的な対処法を見ていきましょう。
「塗り薬」や「飲み薬」で治す
水虫の一般的な治し方は、塗り薬による治療です。水虫は十分に完治する病気ですが、継続的な対策は必要不可欠。
使用する塗り薬は、皮膚科で処方されたもの、薬局やスーパーで売られているもの、どちらでも構いません。
ただし、爪の部位に水虫が発生する「爪水虫(つめみずむし)」に感染した場合は、塗り薬だけでは対応できませんので、飲み薬を検討しましょう。
飲み薬は、体内から白癬菌(はくせんきん)と戦ってくれる薬ですので、外側からのケアだけでは不十分なときに効果を発揮してくれます。
専門医に相談する
爪水虫の場合だけでなく、長期的に塗り薬を塗っても効果が感じられない場合も、早めに皮膚科の受診をおすすめします。
水虫を専門医に相談するときは、基本的に皮膚科へ行きましょう。
ただし美容皮膚科など、中には見た目をよくする治療をメインにしていて、水虫の治療を受けられないケースもありますので、事前に問い合わせて確認するようにしてください。
水虫になっても、焦らずじっくり対処しよう
不潔なイメージだけが先行する、水虫という皮膚の病気。
水虫をなくすためには、湿気が少なかったり殺菌が繁殖できなかったりと、水虫の原因でもある「白癬菌(はくせんきん)」が居心地の悪い環境を作ることが大切です。
また、もし仮に水虫に感染してしまっても、塗り薬などの適切な処置をとることで完治しますので、焦らずじっくり水虫と向き合っていきましょう。