加齢臭とは?
加齢臭とは?

中年男性が気をつけたい「加齢臭」とは? ニオイの原因や対策をくわしく解説!

ふと、自分のカラダから放たれる臭いにショックを受けたことのある男性も少なくないでしょう。人間のカラダは敏感で、毎日の食事や生活環境によって、発するニオイの種類も変わります。
今回は、中年男性が気をつけたい加齢臭の正体について、ニオイの原因と具体的な対策方法をくわしく解説していきます。

加齢臭とは?

加齢臭とは?
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加齢臭とは、ある程度年齢を重ねた中年の人特有の体臭を指します。
また、加齢臭は中年以降の人に目立つことから、おやじ臭やミドル臭と呼ばれることも。

加齢臭が気になり始めるタイミングには個人差がありますが、だいたい30代後半を迎えたあたりからは全員ニオイに警戒した方がいいでしょう。
ただし、若い20代の人でも頭や身体を十分に洗えていなかったり、糖質や脂質を摂りすぎていたりすると、皮脂が過剰分泌されて加齢臭を発する恐れがあります。

加齢臭は脂臭い不快なニオイが特徴で、嗅いだ人からは白い目で見られたり、あからさまに距離を置かれたりします。
仕事もプライベートも、加齢臭を放置にしていいことは何一つありませんので、年齢的に該当している人は早急に対策を検討すべきでしょう。

加齢臭の発生部位は?

加齢臭の発生部位は?
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自分のカラダから発する加齢臭ですが、実際どの部位から臭うかご存知ですか?

加齢臭の主な発生部位としては、「頭皮」「首まわり」「耳の下」「わきの下」「背中」が挙げられます。
どの部位も目の行き届きにくい箇所になるため、自分自身では不快なニオイに気づかないこともしばしば…。原因や対策を探る前に、加齢臭がどの部位から放たれるのかをしっかり認識しておきましょう。

また、服を1回着る度に洗濯しない場合、身体や頭をしっかり洗っていても、その服を着たときに加齢臭がします。

加齢臭のデメリットは?

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加齢臭を放置にすると、一体どんなリスクがあるのでしょうか?
ここでは、加齢臭の具体的なデメリットをご紹介します。

人に避けられる

加齢臭かどうかを問わず、そもそも不快なニオイは人に避けられます。
例えば、飲み会に呼ばれなかったり、席の間隔を空けて座られたりと、コミュニケーションを取りづらくなるでしょう。
また、スメハラという言葉があるように、世間一般的に体臭や口臭などは仕方のないものという認識がありません。そのため、加齢臭はしっかり対策したいところでしょう。

同居人にストレスを与える

同居している家族に、加齢臭が原因でストレスを与えてしまう恐れがあるでしょう。
また、家族関係が悪化したり場の空気が悪くなったりする他、共有するタオルに臭いが染み付いて不快感を与えることも…。
家族ならわかってくれるだろうと思い、加齢臭をケアしないのはNGです。

だらしない人に見られる

加齢臭があると、食事やニオイケアなどの自己管理ができていない人と思われる恐れがあります。周りの人を不快にさせないために努力ができないだらしない人というレッテルを貼られることも…。
一部、ケアでは対処が難しい病気による臭いもありますが、加齢臭は努力次第で改善できます。

加齢臭の原因は?

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続いてここからは、加齢臭の原因について詳しく見ていきましょう。

年齢

加齢臭の原因として、まずは加齢にともなう影響が挙げられます。
人間は誰しも歳を重ねるもの。
自分では若いと思っていても、カラダの内面・外面ともに衰えていきます。
例えば、40代の人が20代の頃と同じように、脂っこい食事や夜更かしなどを繰り返していてはカラダが悲鳴を上げてしまいます。
また、個人差こそありますが、だいたい40歳前後から加齢臭の原因とされる「ノネナール」という物質の分泌量が増えることも研究で分かってきました。
人によって例外はなく、歳を取るにつれて体臭に対する意識は強く持つべきなのです。

運動不足

運動不足も加齢臭の原因になるでしょう。
運動不足が続くと、皮膚にある汗腺の働きを鈍らせ、肌にまとわりつくベタベタと気持ち悪い汗をかくようになります。粘着性の高いベタベタの汗には皮脂が多く含まれ、それが不快なニオイの原因になるのです。
特にデスクワークの仕事をする人、休日は主に家の中で過ごすインドアな人は、自分でも気づかないうちに運動量が少なくなりがちですので注意しましょう。

ストレス

日常のストレスは、加齢臭のニオイそのものというよりは、ニオイの強弱に影響を及ぼします。ストレスを感じるとホルモンバランスが崩れ、男性ホルモンの分泌が増加することで皮脂が多量に分泌されます。その皮脂を皮膚の常在菌が分解することで過酸化脂質が生まれ、それによって加齢臭が生じるのです。
仕事で緊張することが多かったり、強いプレッシャーを感じたりする人は、周囲に不快なニオイを与えている可能性がありますので注意しましょう。

十分に洗えていない

毎日の入浴で十分にカラダを洗えていないことが原因で、皮脂に汚れがたまり加齢臭につながっている可能性も考えられるでしょう。
皮脂は誰もが分泌されるものですが、その量には個人差があります。特に30代以降はホルモンバランスの関係で皮脂の分泌が増えやすく、これまでと同じように洗っても十分に洗い流すことができませんので注意しましょう。

糖質や脂質を摂りすぎている

糖質や脂質を過剰摂取すると、皮脂の分泌が増加します。余った糖質や脂質が皮脂として排出されるイメージです。ただし、これには諸説ありますので、糖質や脂質の過剰摂取が皮脂の分泌にどれだけの影響を与えるのかはわかっていません。
しかし、多くの医師がこのように提唱しているため、糖質や脂質の摂りすぎには注意した方がよいでしょう。

睡眠不足

睡眠不足はホルモンバランスを崩す原因の1つです。
仮に1日の睡眠時間が十分に足りていても、睡眠の質が低いと睡眠不足になります。睡眠不足の原因は、過度なストレスや寝酒、寝る直前の入浴、スマートフォンやテレビなど強い光刺激を浴びることです。
睡眠不足はストレスの原因にもなるため、加齢臭への影響は非常に大きいと言えるでしょう。

加齢臭の対策は?

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加齢臭の原因に続いて、ここからは加齢臭の対策方法を見ていきましょう。

カラダをていねいに洗う

加齢臭のニオイ対策として、まずは基本中の基本、毎日のお風呂でカラダをていねいに洗いましょう。
面倒くさがりな男性の中には、石鹸やボディソープを使わずにサーっと手でこするだけで洗ったつもりになっていたり、背中や首、耳の裏など洗いにくいところを飛ばして洗っていたりと、テキトーな入浴になりがちです。
当たり前ですが、それでは皮脂汚れは落ちません。
洗い残しがないかをチェックして、ゆっくりていねいな入浴を心掛けましょう。

しっかり湯船につかる

毎日の入浴をシャワーだけで済ませている人はいませんか?
特にひとり暮らしをする独身の中には、時間とお金の節約で毎日のお風呂をシャワーだけで済ませている人も少なくないでしょう。
しかし、毎日のお風呂をシャワーだけで済ませている人は、加齢臭の対策として不十分かもしれません。
しっかり湯船に浸かってカラダを温めることで、汗腺から疲労物質の乳酸が排出され、それが体臭ケアにつながるのです。

短髪で過ごす

主に首や耳まわりの加齢臭対策として、ショートヘアで過ごすことも効果的でしょう。
襟足やもみあげが長い人の場合、特に夏はどうしてもムレによって汗をかきやすく、汗と体臭のニオイが混ざっていつも以上の悪臭を放つことも…。
髪型を短髪のショートヘアにしておくことで、湿気によってムレにくいだけでなく、いざというときもサッと汗を拭けたり、濡れた髪の毛を早く乾かせたりと、清潔に保ちやすくなるのです。

適度な運動を心がける

適度な運動は、余分な糖質や脂質が消費されるため、加齢臭対策につながるでしょう。また、血流が改善されることでカラダが楽になり、ホルモンバランスが整いやすくなる効果も見込めます。
“適度な運動”に決められた量や時間などの定義はなく、体調や持病などで異なりますので、自分に合った運動を行いましょう。
運動不足の方は、ウォーキングや散歩から始めると、長く続けやすいかもしれません。運動に慣れてきたら、ジョギングやサイクリングなどに挑戦してみてください。

ストレスを解消させる

ホルモンバランスを整えるために、ストレスを解消させましょう。十分かつ良質な睡眠、適度な運動、趣味を楽しむ、自然に触れる、動物に触れるなど、ストレス解消法はさまざまです。
使える時間、考え方、お金をかけられるかどうかなどを踏まえ、自分に合ったストレス解消法を探してみてください。
また、余計なストレスを避けるのも重要なポイントです。完璧主義者をやめる、パワハラ上司から離れるために転職をするなど、ストレスの原因に合わせて対策しましょう。

食物繊維を摂る

加齢臭が気になる人は、普段の食事で野菜や海藻など、食物繊維の豊富な食べ物を積極的に摂取しましょう。
食物繊維には「水溶性食物繊」と「不溶性食物繊維」の2種類があります。
水溶性食物繊維は、主に果物や豆、芋、海藻類に多く含まれており、例えばバナナやりんご、みかん、里芋、納豆、わかめ、もずくなどが良いでしょう。
不溶性食物繊維は、主に野菜やキノコ類に多く含まれており、例えばゴボウやおから、エリンギ、まいたけなどがおすすめです。
逆に、肉やニンニク、香辛料を含む食べ物、それからお酒やタバコなどは、加齢臭だけでなく体臭のニオイ悪化につながりやすいため控えましょう。

衣服にこだわる

身につける衣服にこだわることで、加齢臭の抑制効果が見込めます。
特に最近は、消臭や抗菌効果のあるシャツ類も売られており、外出時にそれらを身につければ体臭のニオイ防止につながるでしょう。
それ以外にも、普段から通気性のいい下着を身につければ汗をかきにくくなります。
さらに汗っかきの男性であれば、着替え用に何枚か替えの下着やワイシャツを職場のロッカーに置いておくのもいいかもしれません。
このようにちょっとした心がけだけでも、十分に体臭ケアが見込めます。

良質な睡眠をとる

ホルモンバランスを整えるために、十分に睡眠をとりましょう。
ホルモンバランスを整えるためには、ただ単に睡眠時間を確保するだけではなく、睡眠の質を高めることも重要です。
そして良質な睡眠を得る上で大切なことは、寝る3時間前までに食事を済ませる、寝る2時間前までに入浴する、寝る前はスマートフォンやテレビを見ない、寝る前に軽くストレッチをするなどが挙げられます。
また、そもそも十分な睡眠時間を確保できてない人の場合は、生活習慣を見直しましょう。夜更かしは避け、寝る1時間前までに布団に入るようにしてみてください。

加齢臭に気をつけよう

中年男性が気をつけたい加齢臭。
別名「オヤジ臭」や「ミドル臭」などとも呼ばれ、30代を過ぎた男性であれば強く意識して損はないでしょう。
今回ご紹介した原因と対策を参考に、ぜひ体臭ケアに努めてください。