筋トレ初心者やたまに運動する人の中には、トレーニングで身体を鍛えれば勝手に筋肉がつくと思っている人もいるかもしれません。
しかし、この考え方は間違い。
トレーニング後、効率よく筋肉をつけたいなら食事のメニューにも気を配る必要があります。
そこで今回は、筋トレ後におすすめの食事と、反対にNGな食事法もあわせて紹介していきます。
筋トレ後に必要な栄養とは?
トレーニングで身体を鍛えた後は、どのような栄養摂取が望ましいのでしょうか?
ここではまず、筋トレ後に必要な栄養素について3つの視点から解説していきます。
(1)タンパク質
筋トレ後に効率よく筋肉をつけるなら、とにかくタンパク質の摂取が欠かせません。
筋トレは負荷によって筋繊維が破壊され、その破壊された部位を食事で補い修復していきます。この破壊と修復を繰り返すことで、徐々に筋肉が筋肥大し拡張されていくのです。
そして、破壊された筋繊維を最も効率よく修復できる栄養素がタンパク質というわけです。
(2)ビタミンD
ビタミンDの栄養素には、筋肉の合成を促す働きがあります。ビタミンDが不足すると筋肉の合成に支障をきたし、破壊された筋繊維がうまく修復されません。
なお、ビタミンDは太陽の光によって体内で生成されるため、日光に当たりながら筋トレする場合は、摂取必要量が少なくて済むでしょう。
(3)糖質と脂質
筋トレ後は、トレーニングの中身がハードであればあるほど体内のグリコーゲンが激しく消費されるため、糖分を素早く補給する必要があります。糖分や脂質などのエネルギー源が不足している状態だと、筋肉の分解が始まるため注意してください。
せっかく筋量の増加を狙って筋トレに励んでも、カロリー不足の状態になれば筋量が減ってしまいます。特に、ダイエットを目的に筋トレするときは、カロリー摂取を避けてしまいがちなため、十分に気を付けましょう。
筋トレ後に最適な食事メニューとは?
ここからは、筋トレ後にふさわしい栄養素もふまえて、トレーニング後に摂取したいおすすめの食事メニューを紹介していきます。
(1)魚の定食
まずは、刺身や焼き魚など和の定食メニューが筋トレ後の食事として最適でしょう。
トレーニングで筋繊維を破壊した後は、魚に含まれる「動物性タンパク質」をたくさん摂取する必要があります。
魚は、タンパク質とビタミンDを豊富に含んでいることに加え、低カロリーでダイエットにも好相性な食材。かつ、定食のメニューにすればお米から糖分が補給できるため、まさしくトレーニング後にうってつけの組み合わせといえるでしょう。
(2)赤身のステーキ
筋トレ後に効率よく筋肉をつけたいなら、魚以外に肉の食事メニューでもいいでしょう。中でも、最もメジャーかつ手っ取り早い調理方法がステーキです。
ただし純粋に肉を焼くステーキも、筋肉をつけることが目的の場合は、できるだけサシの入った脂肪の多いところは避け、赤身の部位を選ぶようにしましょう。
具体的な部位として、ランプやモモ、ヒレなどは脂肪分が少なく、良質なタンパク質とビタミンDが豊富に摂取できておすすめです。
(3)枝豆の塩ゆで
ブロッコリーのおよそ4倍のタンパク質が摂取できる枝豆も、筋トレ後の食事に最適です。野菜と大豆、両方の魅力を持つ枝豆。この枝豆は、手軽に塩ゆでで食べるのがおすすめです。
ただし、ビールのつまみとして一緒に食べると栄養の吸収が低下するので注意しましょう。
(4)豚汁
豚汁には、豚肉やにんじん、大根など、さまざまな食材が含まれているため、タンパク質やビタミン、ミネラルのバランスに優れた食事メニューです。
また、豚汁の中にきのこを入れるとビタミンDも補えるため、筋トレ後の食事に最適な料理といえるでしょう。
また、豚汁で身体を温めることで、筋肉に栄養が届きやすくなるメリットも期待できます。
(5)オムライス
オムライスのチキンライスは、鶏肉や玉ねぎ、にんじんなどを使って調理するため、タンパク質とビタミン類が摂りやすい食事メニューといえるでしょう。
さらに、卵にはビタミンDが豊富に含まれています。チキンライスをガーリックライスやコンソメ系のライスに変更すれば、飽きずに毎日食べられるでしょう。
筋トレ後にNGな食事の摂取3つ
いくら筋トレ後にふさわしい食事とはいえ、次にあげる摂取方法はNGです。
(1)暴飲暴食
筋トレ後に摂取する食事の量にはくれぐれも注意が必要です。
消費した以上のカロリーを過剰に摂取してしまうと、せっかくのトレーニング効果が台無しになるでしょう。
また、自分が食べたいものではなく、身体が欲している栄養を摂ることに意識を向けてください。
(2)何も食べない
暴飲暴食の食べ過ぎも厳禁ですが、トレーニング後に何も食べないのもNGです。
筋トレ直後は、いわば筋肉がつきやすいゴールデンタイム。筋トレを終えてから食事の摂取までの時間が長くなると、その分トレーニング効果が薄れてしまいます。
仮に疲労で食欲がわかない場合も、バナナなど食べやすいもので栄養を補給しておきましょう。
(3)最初に白米を食べる
筋トレ後の食事で、最初に白米を食べると太りやすくなります。その理由は、食事で最初に白米を食べると血糖値が急激に上昇するからです。
その結果、血糖値を元の値へ戻すためにインシュリンが多量に分泌。しかし、それでも血糖値が元の状態に戻ることはなく、血液中の余った糖質が中性脂肪として蓄えられてしまうのです。
筋トレ後は、血糖値を上げないために「野菜→肉・魚→ご飯」の順序を意識して食べましょう。
(4)早食いをする
早食いの行為も、血糖値を急激に引き上げる原因になります。
また、早食いで満腹中枢が刺激されない場合、いくら食べても満腹感が得られず、ついつい食べ過ぎてしまうという恐れも…。
さらに、胃腸に負担がかかることで胃腸に血流が集中して、肝心の筋肉への栄養の供給が低下する場合も考えられるでしょう。
よく噛んで、1食30分はかけて食べてくださいね。
筋トレ後は、効率よく筋肉をつけましょう
筋肉は、ただストイックに身体を鍛えるだけでは効率よくつきません。
トレーニングのメニュー以上に、筋トレ後の食事の摂り方に意識を向けてみましょう。食事のとり方を工夫すれば、効率よく筋量を増やせます。毎日、効率よく筋量を増やすことで、1ヶ月後や半年後の結果が大きく変わるでしょう。