高血圧のリスク、原因&対策
高血圧のリスク、原因&対策

高血圧の恐ろしいリスクとは?原因や予防の対策方法もあわせて解説!

みなさんは「高血圧」という症状のことを正しく理解できていますか?
体型と密接な関係があり、脂肪をたくわえた肥満、また太り気味の男性は特に注意が必要です。
今回は、高血圧に当てはまる基準値と、高血圧がもたらす恐ろしいリスク、また高血圧の原因&予防の対策方法までを詳しく解説していきます。

「高血圧」とは? 基準値はいくら?

「高血圧」とは? 基準値はいくら?
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まずそもそも「血圧」とは、血液の流れによって血管の壁にかかる圧のことを指します。
血圧の高さには、心臓が血液を押し出す力や血管の細さ、弾力性などが深く関係しています。血圧を調整するのは、腎臓や血管内皮などから分泌される物質や食塩、自律神経などです。

そして、よく勘違いする人も多いのですが、「高血圧」とは単に血圧が高い状態を指すわけではありません。
診察室で何度も血圧を測定した結果、ある一定の基準を上回り高血圧と診断された状態のことを指すのです。
高血圧の基準は、【最高血圧140mmHg以上】【最低血圧90mmHG以上】の状態です。

「高血圧」をまねく主な原因4つ

「高血圧」をまねく主な原因
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高血圧の原因として、ストレスをイメージする人も多いでしょう。しかし、ストレスのみならず、高血圧をまねく原因は他にもあるのです。

(1)肥満の体型

太った体型、いわゆる「肥満」と呼ばれる状態は、酸素の消費量が増加します。血液には酸素を運ぶ役割があるため、酸素の摂取量が増えると血流も増加するのです。
その結果、血圧が上がって高血圧のリスクが高まります。

(2)過剰なストレス

過剰にストレスを受けることで、自律神経の交感神経が優位になり、血管を収縮させます。その結果、血流に対して血管が細い状態となり、血圧の上昇をまねく危険が高まります。

(3)塩分のとりすぎ

塩分のとりすぎは、血流の増加をまねき結果的に高血圧のリスクが高まります。高血圧と診断されている方は、1日6g、診断されていない方は10g以内に抑えることが大切です。

(4)喫煙の習慣

喫煙者の人は、タバコに含まれる成分によって、血管が収縮して血圧が上がりやすくなります。
心筋梗塞や狭心症のリスクを高めることがわかっているため注意が必要です。

「高血圧」がもたらす恐ろしいリスクとは?

「高血圧」がもたらす恐ろしいリスクとは?
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高血圧は、さまざまな病気のリスクを高めます。
次のように、人命にかかわる症状につながる恐れがあるため注意が必要です。

(1)脳卒中

脳卒中とは、脳の血管が詰まったり破れたりすることで起こる脳の病気のことです。脳出血や脳梗塞、くも膜下出血などがあります。高血圧を放置すると、血管が堅くなる動脈硬化が促進されることで脳卒中のリスクが高まります。

(2)心疾患

高血圧をまねくことで、心筋梗塞や狭心症など心疾患のリスクが高まるでしょう。動脈硬化によって血管が細く硬くなり、そこに血栓ができることが関係しています。

(3)慢性腎臓病

高血圧では腎臓に大きな負担がかかり、血液中の過剰な塩分をうまく排出できなくなることで、さらに血圧が高くなるおそれがあります。

「高血圧」の予防&対策方法7つ

「高血圧」の予防&対策方法
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高血圧が気になる、もしくは太り気味の人は、次にあげる7つの予防・対策方法を習慣づけることで、リスクを最小限まで抑えられるでしょう。

(1)有酸素運動

有酸素運動には、脂肪燃焼効果があります。1日30分程度の運動を習慣づけましょう。有酸素運動には、散歩やウォーキング、ジョギング、サイクリング、水泳、ヨガなどがあります。

(2)規則正しい生活習慣

十分かつ良質な睡眠や1日3食の規則正しい食事、適度な運動などを心がけましょう。
規則正しい生活は、高血圧になる要因にアプローチすることで、結果的に脳卒中や心疾患のリスクを抑えます。

(3)塩分のとりすぎに注意する

塩分は、多くとも1日10gに抑えることが大切です。減塩しょうゆには、18g中に塩分およそ1.5gが含まれています。
そのほか、ソースや塩鮭、カップ麺、カレーなどにも多くの塩分が含まれているため、できるだけ控えることが大切です。
出汁をうまく使ったり、酢やレモンで薄味を補ったりするといいでしょう。

(4)カリウムを積極的にとる

カリウムには、過剰な塩分の排出をサポートする働きがあります。カリウムは、緑黄色野菜や果物などに多く含まれているため、日頃から意識的にとりましょう。
ただし、果物やにんじん、大根などには糖分も多く含まれているため、食べすぎに注意が必要です。

(5)飲酒を控える

過度の飲酒は、血圧を上昇させたり脂肪をため込んだりする原因になります。
ただし、適度の飲酒はストレス解消につながるため、血管を拡げることで血圧上昇の対策になります。
つまみに塩分が濃いものを食べないように注意しましょう。

(6)部屋の気温を調節する

部屋が寒いと、血管が収縮して血圧が上昇します。
こたつに入るだけでは十分に身体が温まらないため、エアコンやストーブで部屋全体を暖めることが大切です。また、布団から出る前に暖かい服に着替えることで、起床時の血圧の上昇を抑えられるでしょう。

(7)入浴の仕方を工夫する

首まで熱いお湯につかると、血圧が上昇しやすくなります。また、寒い浴室に入るときにも血圧が上昇するため注意が必要です。
高血圧が気になる人は、湯船につかるのは胸の下あたりまでで、お湯の温度は37~40℃に設定しましょう。
浴室に入る前に温かいシャワーを出して、浴室を暖めておくことも大切です。

高血圧が気になる人は、生活習慣を見直しましょう

高血圧をまねく原因には、日ごろの生活習慣や太った肥満体型、入浴の仕方などが関係しています。
今回の内容も参考に、高血圧に関係するすべての習慣を見直してみてはいかがでしょうか。
特に毎日忙しく働く男性は、ストレスで高血圧になりがちです。日ごろから適度なストレス発散を心がけ、少しでも血圧が上がりにくい身体作りを意識しましょう。