昼寝の効果とは?短時間睡眠のメリット5つ&効率よく昼寝するコツ!

「昼寝」というと、なんとなくだらしないイメージもありますが、実はいろいろなメリットが期待できます。実際にランチタイムなど、食事の休憩とは別に昼寝の時間を導入している企業も少なくありません。
今回は、昼寝の短時間睡眠で得られる5つの効果と、効率よく昼寝をするためのコツについて見ていきましょう。

昼寝の効果とは? 短時間睡眠のメリット5つ!

昼寝の効果とは? 短時間睡眠のメリット
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まずは昼寝の効果、短時間睡眠で得られるメリット5つをご紹介します。

(1)疲労回復

昼寝による効果のうち、もっとも大きなメリットは疲労の回復でしょう。
昼寝は、夜の睡眠に比べておよそ3倍の質の高さが期待でき、一説によると1時間の昼寝は夜の睡眠の3時間分に相当するといわれているのです。
昼休みのランチタイムに、少し食事を早めに済ませ15分~20分程度の昼寝をすることによって、午前中の疲れをリフレッシュし、午後からの仕事をより能率的に取り組むことできるでしょう。

(2)記憶力を高める

アメリカの研究によれば、英語圏の学生を「昼寝をするグループ」と「昼寝をしないグループ」に分け、読み書きの学習による記憶力の実験をしたところ、明らかに“昼寝をするグループの方が昼寝をしないグループよりも正解率が高かった”という結果が報告されています。
このようなデータからも、昼寝は仕事のうっかりミスや忘れを防ぐ効果が期待できるでしょう。

(3)眠気防止

仕事中、強烈な眠気に襲われることってありますよね。
そんなときは、コーヒーなどカフェインを摂取する人も多いでしょう。
しかし、コーヒーに含まれるカフェインには覚醒効果がある一方で、日常的にコーヒーを飲むと徐々に耐性がついて効果が薄くなるばかりではなく、胃にも負担をかけ健康に良くないといわれています。
その点、短時間の昼寝には耐性もなく眠気防止に最適です。
睡魔が襲ってきたら無理にガマンせず、思い切って昼寝をした方が効率よく仕事ができるでしょう。

(4)ストレス解消

働くうえで最大の敵は何か? と聞かれれば、おそらく多くの人は「ストレス」と答えるでしょう。
小さなストレスでも、発散せずに少しずつ蓄積していくと、体調不良や、最悪“うつ”の症状にもなりかねません。
昼寝には、ストレスの解消効果も期待できます。ちょっとしたスキマ時間にうまく昼寝を取り入れ、ストレスフリーで、明るく元気に仕事をしたいものですね。

(5)集中力が高まる

昼寝で脳がスッキリすると、集中力が高まります。
集中力が足りていない場合、本当は3時間で終わるはずの仕事に5時間かかってしまうなど、大きな影響が出てしまいますよね。
昼寝によって、集中力が高まれば無駄な残業が減り、幸福度も高まるでしょう。
また、昼寝によって集中力が回復すれば、仕事のパフォーマンスもより発揮しやすくなるため、業績にもプラスの影響をもたらします。そして業績が上がれば、会社からの評価も高まり給与アップにつながるなど、昼寝をきっかけに好循環のサイクルが期待できるでしょう。

昼寝の短時間睡眠を効率よく実施するコツとは?

昼寝の短時間睡眠を効率よく実施するコツとは?
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昼寝は、ただ目を閉じて寝ればいいというわけではなく、やり方と周辺環境によって効果は変わります。
睡眠の質が低いと、昼寝のメリットを得られないばかりか、目覚めが悪く仕事に支障をきたす恐れがあるでしょう。
ここからは、昼寝など短時間睡眠を効率よく実施するためのコツを4つご紹介したいと思います。

(1)部屋を暗くする

部屋が明るいと、目がさえて眠れなくなります。また、寝ているのに脳が活発に動いている状態となり、必然的に昼寝の効果が低下する原因になるでしょう。
そのため、昼寝をするときはできるだけ部屋の中を暗くすることが大切です。
会社で昼寝をするときは、デスクに顔を伏せることで部屋を暗くしたときと同じ環境を作れるでしょう。

(2)いい香りでリラックスする

心身をリラックスさせることで、眠りに入りやすくなります。
昼寝をする前に、お気に入りのアロマを炊いたり、香水をつけたりするとより効果が実感できるでしょう。
また、会社でアロマを炊くことは難しいため、職場で昼寝をする場合は、アロマオイルを手の甲や手首に塗って、香りを楽しむことをおすすめします。
リラックスしたいときにおすすめのアロマは、ラベンダーやスイートマジョラム、オレンジ、マンダリン、カモミール・ローマン、ネロリなどです。

(3)室温と湿度を最適に保つ

昼寝のときに、室温と湿度を最適な環境に保つことで、短時間の眠りでもスッキリと目覚められるでしょう。
会社のオフィス内は、もともと過ごしやすい環境に設定されていることが多いのですが、眠気があるときは自然と体温が下がるため、タオルケットや薄手の毛布などをかぶることをおすすめします。
また、湿度が低いときは、自分のいるエリアにだけ効果がある小型の加湿器を使うと良いでしょう。

(4)ベッドなどで横になって寝ない

ベッドで横になると、眠りが深くなって寝起きが悪くなる可能性があります。最近では、簡易ベッドを取り入れる会社もありますが、基本的に昼寝など短時間睡眠を実施するときは机に伏せて寝ることをおすすめします。
睡眠中は、ノンレム睡眠(深い眠り)とレム睡眠(浅い眠り)を繰り返しており、レム睡眠のときに目覚めることで、スッキリ起きれます。
熟睡すると、ノンレム睡眠のときにタイマーで起こされてしまい、目覚めが悪くなり仕事の効率も悪くなる危険があるでしょう。

昼寝で、仕事の効率を上げましょう!

仕事における昼寝の効果とメリットについていくつか紹介しましたが、勤勉な人が多い日本で昼寝の習慣はなかなか難しいかもしれません。
しかし、西欧ではシエスタをはじめ、能率的な活動のための昼寝が日常化されている国もあります。
会社に昼寝の制度がない人は、ランチ休憩のときに机に伏せて昼寝をするなど工夫してみましょう。